こんにちは!カエサルです!
人の祖先が猿であったように、他の数多の動物にも祖先というものが存在します。
今日ご紹介したいのは、鯨の祖先。

はるか昔、鯨は陸上で生活していました。
しかも四足動物だったそうです。
実は、その祖先が鹿の仲間だったということがノースイースタン・オハイオ大学(アメリカ)による研究で2007年に初めて発表されました。
その生物は『インドハイアス』と呼ばれ、クジラの最古の祖先と原始クジラとをつなぐミッシングリンクトと目されています。
1971年、『インドハイアス』は、インド亜大陸のカシミール地方で採取された岩の中にあり、ノースイースタン・オハイオ大学のハンス・テーヴィスン教授によって発見されました。
研究が進み、『インドハイアス』は、約4800万年前のアジア南端に分布した哺乳類で、海岸部に生息し、半水棲だったことが分かりました。
さらに、発見された化石は、骨の外側の層が同サイズの哺乳類よりもずっと厚く、重いことが判明。この特徴は遊泳動物(カバなど)に多く見られる特徴で、体の浮力を抑える役割があるそうです。
また、歯の化学組成ですが、エナメル質の酸素同位体比が水生動物のそれに近いことが明らかにされました。
陸生成物と水生生物では摂取する食べ物が違い、それは歯の炭素と酸素の同位体比に大きく関わってきます。
歯の炭素と酸素に関して言うと、陸生成物より水生生物の方が酸素比が高いようです。
研究で、『インドハイアス』の歯は、陸生生物に比べて酸素比が高かったことが分かっており、すでに水中で多くの時間を過ごしていたのではないかとされています。
『インドハイアス』の頭蓋骨や耳、小臼歯にはクジラ目との類似性が見られ、眼球を支える眼窩などは、クジラの目とまったく同じ頭部の上方に位置していました。
クジラの祖先と目される古生物はいくつか存在しましたが、その中でも、クジラとの確かな共通点をもつ種はインドハイアスが初だったそうです。
さて、そんな『インドハイアス』の気になる風貌ですが、サイズはアライグマほどで見た目はマメ鹿に似ていたようです。
現代の鯨からは想像できないサイズ感ですね。
進化とはなんとも不思議で素晴らしいものです。
本日も読んで下さってありがとうございました!
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